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自宅での軽い運動で体重が減少 メンタルにも良い影響が 徒歩や自転車による通勤も効果的

キーワード: 一無・二少・三多 肥満症/メタボリックシンドローム ストレス関連疾患/適応障害 三多(多動・多休・多接) 「多動」身体を活発に動かす 「多休」休養をしっかりとる 身体活動・運動不足 疲労(休養不足)

 新型コロナウイルス感染症への対策として、外出を自粛したり、テレワークを続けた人が多い。緊急事態宣言の解除後も、3密を避け、ソーシャルディスタンスを保つことが求められている。そうした生活が続くと、どうしても運動不足になりがちになる。
 座ったまま過ごす時間を減らし、軽い運動に置き換えるだけで、体重の減少やストレス解消に役立つという研究が発表された。
 感染症対策で、ウォーキングやサイクリングによる通勤も増えている。こうした通勤手段により、心臓病や脳卒中、がんのリスクを下げられるという研究も発表された。
より多く体を動かし、続けることが大切
 スポーツジムに通ったり外出がままならない時期に、室内を歩き回ったり、家事をするだけで、運動不足を解消し体重をコントロールしたり、ストレスを解消し、メンタルに良い影響をもたらすのに役立つという研究が発表された。

 「電話で話しながらを歩き回ったり、自宅やオフィスの周りを散歩したり、掃除や夕食の準備を立ったまま行うといった、軽い身体活動であっても十分に役立ちます。まずは今よりも多く体を動かすことを考え、それを続けることが大切です」と、米国のアイオワ州立大学キネシオロジー学部のジェイコブ マイヤー氏は言う。

 「たしかに軽い身体活動は、ジムでトレーニングしたり、仕事場に徒歩で行くといった運動に比べ強度は低いのですが、毎日続けられるという利点があります。長時間座ったまま過ごすのを減らし、日常で軽い身体活動を増やすだけで、長期的には影響は大きいのです」。
行動を少し変えるだけで心身に良い変化が
 マイヤー氏らは、サウスカロライナ大学で行われた身体活動量のバランスに関する研究のデータを解析した。研究の参加者は21〜35歳の男女423人で、10日間にわたり活動量計を装着してもらった。

 その結果、長い座位時間を軽い運動や睡眠に置き換えることで、体格指数(BMI)が減少するだけでなく、ストレス低下や気分の改善の効果を得られることが明らかになった。身体活動を中等度から活発な活動に引き上げることで、体脂肪とBMIがより減少することも分かった。運動や身体活動の効果は1年間持続するという。

 新型コロナウイルス感染症の拡大が社会問題になっている今、体をより多く動かし座位時間を減らすことはとりわけ重要だ。「これまで通りの仕事や生活を続けながら、家やオフィスでの行動を少し変えるだけで、心身に良い変化がもたらされます。大切なのは、取り組みやすく続けやすいことを見つけることです」と、メイヤー氏は指摘する。

 十分な睡眠をとることも必要だ。メイヤー氏によると、テレビを見ながら夜遅くまで起きているのをやめて、早寝して毎朝一定の時間に起きるのを習慣化することで、多くの健康上のメリットを得られ、体の回復も早まるという。テレビやモニタの前に座り、夜遅くにジャンクフードを食べるなど、不健康な習慣をやめることも重要だ。
ウォーキングやサイクリングによる通勤は健康的
 新型コロナウイルス感染症の拡大を抑えるために、換気の悪い密閉・密集した環境を避け、徒歩や自転車で通勤する人が増えている。そうした人には朗報だ。

 徒歩や自転車で通勤する人は、自動車で通勤する人に比べて、運動量を増やすことができ、心臓病や脳卒中、早死のリスクが低いという研究を、英国のケンブリッジ大学やインペリアル カレッジ ロンドンが発表した。

 この研究は、イングランドとウェールズの30万人以上の通勤者を最大25年間追跡して調査したもの。全体で66%の人が乗用車を使い、19%が公共の交通機関を利用し、12%が徒歩で、3%が自転車で通勤していた。

 その結果、自転車通勤は乗用車による通勤に比べ、早死リスクが20%低く、心筋梗塞と脳卒中を含む心血管系疾患による死亡リスクが24%低く、がんによる死亡リスクは16%、がんと診断されるリスクは11%低かった。

 電車通勤は自動車通勤に比べ、早死リスクが10%、心血管系疾患による死亡リスクが20%、がんと診断されるリスクが12%それぞれ低かった。歩行通勤も同様に、がんと診断されるリスクが7%低かった。
感染症対策が通勤手段を見直す機会に
 「多くの都市で外出自粛の要請や、ロックダウンが実施されました。その多くは解除されています。今後も公共の交通機関の乗員数に厳しい制限が課せられる可能性が高いのですが、勧められるのは交通手段をウォーキングやサイクリングに切り替えることです」と、ケンブリッジ大学のMRC疫学部のリチャード パターソン氏は言う。

 「ウォーキングやサイクリングを増やすことで、心疾患や脳卒中、がんによる死亡を減少できる可能性があり、さらにはパンデミックの長期的な影響を抑えることもできます。逆に、通勤手段を乗用車に切り替えるのは、健康と環境の両方に悲惨な影響を及ぼします」。

 「英国政府はロックダウン後に、ウォーキングとサイクリングを奨励する政策を追加しました。誰もがこうした通勤手段を選べるわけではありませんが、より健康的な移動手段を長期的に維持できるよう、政府はサポートするべきです」と、ロンドン インペリアル カレッジ公衆衛生学部のアンソニー ラバティ氏は述べている。

 「ウォーキングとサイクリングは、大気汚染の改善や二酸化炭素排出量の削減といった点でも有利です」と付け加えている。

Replacing time spent sitting with sleep or light activity may improve your mood(アイオワ州立大学 2020年5月19日)
Current and 1-Year Psychological and Physical Effects of Replacing Sedentary Time With Time in Other Behaviors(American Journal of Preventive Medicine 2020年5月20日)
Walking or cycling to work associated with reduced risk of early death and illness(ケンブリッジ大学 2020年5月20日)
Associations between commute mode and cardiovascular disease, cancer, and all-cause mortality, and cancer incidence, using linked Census data over 25 years in England and Wales: a cohort study(Lancet 2020年5月1日)

(Terahata)

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