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喫煙が「排尿症状」の悪化の要因に とくに若年男性でタバコの悪影響は深刻 世界初の大規模研究を実施

キーワード: 一無・二少・三多 「無煙」喫煙は万病の元 喫煙

 喫煙と排尿障害に関する世界初の大規模研究で、喫煙が「排尿症状」の悪化の要因となっていることが明らかになった。
 研究は、横浜市立大学附属市民総合医療センターなどが、日本人成人男性1万人を対象に行ったもの(有効回答9,042人)。
 とくに若年男性で、喫煙による「排尿症状」の悪化は深刻だという。若い年代への禁煙指導が重要であることが、あらためて示された。
過活動膀胱・尿意切迫感・夜間頻尿
喫煙が男性の「排尿障害」の悪化の要因に
 「過活動膀胱」は、尿意切迫感や頻尿などを主症状とする疾患で、40歳以上の男女の8人に1人が罹患していると報告されている。

 加齢をはじめとして、さまざまな因子で罹患率が上昇し、喫煙もそのリスクの1つと考えられている。しかし、喫煙と排尿症状の関連を調べた大規模な研究はこれまで行われていなかった。

 そこで研究グループは、喫煙と「排尿障害」についての世界初の大規模調査を実施した。日本人の成人男性の排尿症状を調査した臨床研究は、2004年以降行われていなかった。

 インターネット調査会社であるアイブリッジと共同で、日本人成人男性1万人を対象に、喫煙および排尿障害のアンケートを依頼し、最終的に9,042名から回答を得た。

 回答者の内訳は、禁煙習慣のない群は3,545人、喫煙習慣があり禁煙中の群は3,060人、喫煙習慣のある群は2,437人だった。

 その結果、過活動膀胱・尿意切迫感・夜間頻尿のいずれもそれぞれの年齢群で、禁煙習慣のない群に比べ、禁煙中の群と喫煙習慣のある群では、「排尿障害」の罹患率が高いことが示された。

 とくに若年者で喫煙による排尿症状は顕著であることが明らかになった。

過活動膀胱の罹患率は年齢を経るにつれて上昇傾向であったが、いずれの年齢層でも、喫煙習慣のない群に比べて、喫煙群・禁煙群は高い罹患率を示した。とくに、若年者において喫煙のリスクが高い傾向にあることが分かった。

出典:横浜市立大学、2020年
男性にとって「排尿障害」は恥ずかしい 実際の有病者はもっと多い?
 「排尿障害」の人は8人に1人に上るが、排尿の問題を恥ずかしいと感じ、医療機関を受診できない男性は多いとみられている。そのため、実際の患者数より病院の受診が少ないという報告がある。

 「今回の研究では、インターネット調査を用いて、これまでに報告されている排尿障害の研究のなかで最大規模の調査を短期間に実施することができました。とくに、排尿障害と喫煙との関係を示した大規模研究ははじめてで、いずれの年齢層においても喫煙が排尿障害のリスク因子であったことが明らかになりました」と、研究グループは述べている。

 「さらに、若年者で喫煙による排尿障害の影響は顕著であり、高齢・糖尿病・高血圧など、他の因子が少ない分、喫煙の影響が強く出たと考えられます。今後は、今回の研究での解析結果をもとに、喫煙による排尿症状の影響について基礎研究を進めていく予定です」としている。

 研究は、横浜市立大学附属市民総合医療センター泌尿器・腎移植科の河原崇司診療講師、上村博司診療教授、伊藤悠城医師(横須賀共済病院泌尿器科)らの研究グループが、アイブリッジと共同で行ったもの。研究成果は、科学誌「Scientific Reports」に掲載された。

横浜市立大学附属市民総合医療センター
The impact of smoking on male lower urinary tract symptoms (LUTS)(Scientific Reports 2020年11月19日)
[Terahata]

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