このコーナーは2003年4月より産経新聞に連載されたものを転載しています。
2003年05月掲載
6.健康と休養
 健康を維持するためには、体を動かすだけでなく、休養も必要です。日本生活習慣病予防協会の池田義雄理事長に聞きました。
休養といっても、どうすればよいのでしょう
 「やはり睡眠が大切です。今年3月に『健康づくりのための睡眠指針』、快適な睡眠のための7箇条が策定されました。(1)快適な睡眠でいきいき健康生活(2)日中の元気はつらつが快適な睡眠のバロメーター(3)快適な睡眠は自ら創り出す(4)眠る前に自分なりのリラックス法(5)目が覚めたら日光を取り入れて、体内時計をスイッチオン(6)午後の眠気をやりすごす(7)睡眠障害は専門家に相談の7つです」
ポイントはどれですか
 「(1)の快適な睡眠は疲労回復やストレス解消になりますが、寝不足や睡眠障害は高血 圧、心臓病、脳卒中など生活習慣病のリスクを上げます。(3)は睡眠剤や寝酒に頼らず、自然に眠ろうということ。例えば、温めた牛乳を飲むと睡眠誘発物質トリプトファンが自然な眠りを促し、レムとノンレムの睡眠パターンを繰り返す、いわゆる質の良い睡眠がとれ、休養効果があります。逆に睡眠剤や寝酒は睡眠の質が悪くなり、カフェインも寝付きが悪くなることがあるので、気をつけましょう」
睡眠のほかに、休養のとり方はありますか
 「ストレスの解消ですね。特に“A型性格”の人は要注意。Aはaggressive(攻撃的、積極的の意)の頭文字で、何事にも突き進み、競争意識や責任感が強く、短気で完全主義な性格です。仕事のやりすぎや暴飲暴食などでストレスがたまり、高血圧や動脈硬化になりやすく、突然死につながることもあります。こうならないために、ストレス防止8箇条を守ってください。(1)独り暮らしは避ける(2)ハードスケジュールを避ける(3)生活の変化に気をつける(4)頭痛などの症状が現れたら、状況などを書き留めておく(5)毎日30分以上運動をする(6)物事はポジティブに解釈する(7)笑う(8)性生活を疎遠にしないです。また、2時間仕事をしたら10分休憩する『2時間10分法』も勧めます。仕事を忘れて楽しいことを思い浮かべ、気分転換しましょう」
食生活はどうですか
 「腸管免疫系の働きを高め、ストレスに負けない体を作りましょう。バランスの良い食事はもちろん、食物繊維を重視し、ヨーグルト、オリゴ糖、納豆、野菜、海藻類などで腸内細菌を健全な状態に維持してください」

(取材/文 (株)エフシージー総合研究所 大戸一恵)

目 次
1.治療から予防へ
2.食習慣と寿命
3.健康日本21と栄養
4.「一無、二少、三多」の
  ライフスタイル

5.健康と運動
6.健康と休養
7.健康とアルコール
8.健康とたばこ
肥 満
9.肥満とは
10.肥満のメカニズム
11.肥満と病気
12.肥満の予防
糖尿病
13.糖尿病とは
14.2型糖尿病と生活習慣
15.糖尿病予備軍
16.血糖コントロールと食事
17.合併症・小児糖尿病
  ・妊娠糖尿病

高脂血症
18.高脂血症と生活習慣
19.高脂血症と動脈硬化
20.動脈硬化になりやすい場合
21.中性脂肪と動脈硬化の関係
高血圧
22.血圧とは
23.高血圧とは
24.高血圧と生活習慣
25.高血圧と高脂血症
脳卒中
26.脳卒中とは
27.危険因子
28.予防法
29.一過性脳虚血発作
虚血性心疾患
30.狭心症と心筋梗塞
31.危険因子
32.アルコールは毒?薬?
33.虚血性心疾患と生活習慣
が ん
34.がんの現状
35.がん予防と生活習慣
36.健康情報の信頼性
37.野菜と果物、
  何をどれだけ食べれはよい?

38.サプリメントは有効?
39.肺がん 禁煙と果物の勧め
40.胃がん 減塩と検診の勧め
41.大腸がん 原因の半分は
  たばことアルコール!

42.乳がん(1)肥満とアルコール
43.乳がん(2)
  女性のがん予防と検診

44.がんの再発や二次がん
  がんになってからの食事

45.がんの健康情報
高尿酸血症
46.尿酸とは
47.動脈硬化との関係
48.食生活のポイント
49.生活習慣のポイント
50.読者からの質問に答えて