一般社団法人 日本生活習慣病予防協会 JPALD
生活習慣病とその予防
主な生活習慣病
生活習慣病

ロコモティブシンドローム/サルコペニア/フレイル

どんな病気?

●ロコモティブシンドローム
 ロコモティブシンドロームとは、筋肉や骨、関節など、運動器の問題のため、自分一人で移動することに何かしら支障が起きている状態のことです。片脚立ちで靴下を履けない、家の中でつまずくことがある、階段を上るのに手すりが必要、などが当てはまる場合はロコモティブシンドロームの可能性があり、そのままでは将来的に介護の必要性が高くなることが予想されます。なお、前述の骨粗鬆症もロコモティブシンドロームが関係している病気です。

●サルコペニア

 サルコペニアとは、筋肉・筋力が低下していく現象を指します。食事の量やバランスが悪くて栄養が十分でないことや、からだを動かさずに運動量が少ない生活習慣などを背景として筋肉の量が減り、そのためにさらに運動量が減るという悪循環の結果、サルコペニアはより進行してしまいます。ロコモティブシンドロームと同様に、将来的に介護が必要になる可能性が高くなります。痩せている人が該当することが多いのですが、太っていれば安心というわけではありません。筋肉太りでなく、脂肪太り(運動量が少ない肥満の人に多い)場合は、太っているのにもかかわらずサルコペニアに当てはまることがあります。

●フレイル

 フレイルとは、加齢に伴う予備能力低下のため、ストレスに対する回復力が低下した状態を表し、要介護状態に至る前段階です。ロコモティブシンドロームやサルコペニアによる骨・関節そして筋肉を中心とした身体的な衰えのみならず精神心理的な弱さや社会的な弱さなどの多面的な問題を含みます。そのため、自立することが難しくなった危険な状態をさします。

●発見・診断の検査
 検査項目解説
スクリーニング 握力、歩行速度、BMI、下腿囲ロコモティブシンドロームは7つの自己チェックで行います。サルコペニアは左記の検査で診断します。
詳しい検査筋肉量 筋肉量は、二重エネルギーX 線吸収測定法(DXA)や生体インピーダンス解析(BIA)法により測定します。

65歳以上の高齢者で、歩行速度が1m/秒未満、もしくは握力が男性25kg未満、女性20kg未満である場合で、さらにBMI値が18.5未満、もしくは下腿囲が30cm未満の場合にサルコペニアと診断されます。
実施機関は保健所、かかりつけ医にご相談ください。

ロコモティブシンドローム/サルコペニア/フレイル

  • ロコモティブシンドロームの国内の推計患者数は、
    予備軍を含めて 4,700万人1)
  • 介護必要度区分のうち「要支援」になる原因の
    第1位(17.2%)関節疾患2)
  • 介護必要度区分のうち「要支援」になる原因の
    第3位(15.2%)骨折・転倒2)
  • 65 歳以上の低栄養傾向(BMI≦20 kg/m2)の割合は16.4%(男性 12.5%、女性 19.6%) 詳しく見る ▶
  • 1) Yoshimura N, et al. J Bone Miner Metab. (2009) 27(5) : 620-8
    2) 「平成28年(2016)国民生活基礎調査の概況」(厚生労働省)

ロコモティブシンドローム/サルコペニア/フレイルの
予防と治療

 ロコモティブシンドローム、サルコペニア、フレイルの予防についてはほぼ同一です。食事の面では、十分なエネルギー摂取に加え,、タンパク質の適切な摂取が必要です。予防には、体重1kg当たり1〜1.2gのタンパク質の摂取が推奨されています。治療という段階では、1.2〜1.5gのタンパク質が必要とされています。

 タンパク質のもとはアミノ酸というもので、体で十分な量が合成できず食事からとらなくてはならない必須アミノ酸、その中でも筋肉の3〜4割を構成している分子鎖アミノ酸(BCAA)が必要となります。タンパク質とともにビタミンDの摂取も重要です。ビタミンDは太陽光を浴びることにより皮膚で生成されますので、外出も重要です。

 身体活動・運動では、タンパク質合成を直接促進させるレジスタンス運動(「さらに詳しく」参照)と階段あるいは傾斜のある道の歩行が勧められます。なかでもスクワット(「さらに詳しく」参照)は家の中でもできるため、毎日行うことができる運動です。

関連する生活習慣病

の数が多いほど関連が強いことを意味します。

★★☆
骨粗鬆症は、ロコモティブシンドローム,サルコペニア,フレイルの原因疾患です。糖尿病は骨粗鬆症のリスクを高めます。

さらに詳しく

2019年11月 公開
2019年12月 更新

「ロコモティブシンドローム/サルコペニア/フレイル」の調査・統計

2019年11月27日
骨の骨密度及び構造の障害の年間医療費は1,621億円 「平成29年度(2017) 国民医療費の概況」より
2016年10月13日
骨の骨密度及び構造の障害の年間医療費は1,469億円 平成26年度 国民医療費の概況
全国生活習慣病予防月間
大正製薬 コバラサポート
尿酸値PR
新着ニュース
毎年2月は、全国生活習慣病予防月間
Dr.純子のメディカルサロン こころがきれいになる医学
保健指導リソースガイド
乳がん治療と乳房再建の情報ファイル
国際糖尿病支援基金
糖尿病ネットワーク 患者さん・医療スタッフのための糖尿病の総合情報サイト
糖尿病リソースガイド 医師・医療スタッフ向け糖尿病関連製品の情報サイト
日本健康運動研究所 健康づくりに役立つ情報満載。運動理論から基礎、応用を詳細に解説
大人の健康生活ガイド 30代以上の中高年者に関する健康情報を提供
セルフメディケーション・ネット セルフメディケーションの基礎から薬の知識までさまざまな情報を提供
日本くすり教育研究所 小・中学校で「くすり教育」を担う指導者をサポート
病気別BEST100サイト 知りたい病気の最新情報がすぐにわかる、病気サイトの百科事典