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生活習慣病
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骨粗鬆症/ロコモティブシンドローム/サルコペニア

どんな病気?

 骨粗鬆症は、骨がもろくて骨折しやすい状態になる病気です。

 骨の丈夫さを表す指標である「骨量(骨塩量)」は20歳前ぐらいにピークに到達し、それ以降は年齢とともに少しずつ低下していきます。そのため高齢になるほど骨粗鬆症になりやすく、とくに女性に多い病気です。女性に多い理由の一つは、ピーク時の骨量が男性よりも少ないことで、もう一つは閉経後に骨密度が急速に低下することです。若いころに過剰なダイエットをしていると、ピーク時の骨量がより少なくなるので、歳をとってから骨粗鬆症になりやすくなると考えられます。

 骨粗鬆症の患者さんの骨折は、若い人のスポーツなどによる骨折と異なり、治るのに長い時間がかかります。とくに足の付け根の部分を骨折が問題で、これが起きると治るまで歩行できないために、足の筋肉が弱くなって、そのまま寝たきりになってしまう患者さんが少なくありません。

 次に、ロコモティブシンドロームとは、筋肉や骨、関節など、運動器の問題のため、自分一人で移動することに何かしら支障が起きている状態のことです。片脚立ちで靴下を履けない、家の中でつまずくことがある、階段を上るのに手すりが必要、などが当てはまる場合はロコモティブシンドロームの可能性があり、そのままでは将来的に介護の必要性が高くなることが予想されます。なお、前述の骨粗鬆症もロコモティブシンドロームが関係している病気です。

 最後にサルコペニアとは、筋肉・筋力が低下していく現象を指します。食事の量やバランスが悪くて栄養が十分でないことや、からだを動かさずに運動量が少ない生活習慣などを背景として筋肉の量が減り、そのためにさらに運動量が減るという悪循環の結果、サルコペニアはより進行してしまいます。ロコモティブシンドロームと同様に、将来的に介護が必要になる可能性が高くなります。痩せている人が該当することが多いのですが、太っていれば安心というわけではありません。筋肉太りでなく、脂肪太り(運動量が少ない肥満の人に多い)場合は、太っているのにもかかわらずサルコペニアに当てはまることがあります。

数字で見る骨粗鬆症/ロコモティブシンドローム/サルコペニア

  • 骨粗鬆症の国内の患者数は、
    女性980万人、男性300万人
  • 介護必要度区分のうち「要支援」になる原因の
    第1位関節疾患(ロコモティブシンドローム)
  • 介護必要度区分のうち「要支援」になる原因の
    第3位骨折・転倒
    (骨粗鬆症が主要原因で、サルコペニア、ロコモティブシンドロームも関連)

骨粗鬆症/ロコモティブシンドローム/サルコペニアの予防と治療

 骨粗鬆症と、ロコモティブシンドローム、サルコペニアの三つは、互いに重なり合い部分が多く、いずれも日常生活での運動量を減少させ、そのことがさらに病状を悪化させます。それらの予防・治療法にも重なり合うことが多くあります。具体的には、なるべくからだを動かして筋肉の量や筋力を増やすことと、必要な栄養素をしっかりとるということです。

 また、適度な運動は、筋肉の量や筋力を増やすだけでなく、骨の新陳代謝を活性化し骨量を維持するのに役立ちます。ただ、既に骨粗鬆症やロコモティブシンドローム、サルコペニアに該当する場合、不用意な運動が転倒や骨折につながりかねないので、医師に相談のうえ実践してください。

 このほか、骨粗鬆症の予防や治療には、‘骨の原料’とも言えるカルシウムをたっぷりとることです。また、カルシウムの吸収を助けたり、骨の形成を促すビタミンDも多くとりましょう。ビタミンDは日光に当たることで皮膚で作られるので、家屋の中での生活時間が長い人は、散歩をしたり窓際で陽に当たるようにしましょう。

 また、骨粗鬆症を治療する最大の目的は骨折を防ぐことなのですが、その骨折の多くは転倒したときに起こります。ですから転倒をしない工夫、例えば、家の中の段差をなくす、照明のスイッチは部屋の入口に付ける、階段などに手すりを設置する、などの対策もしておきたいところです。

 さらに、骨粗鬆症を生活習慣病という視点でとらえ場合、若い女性の過剰なダイエットも改めるべき生活習慣と言えます。

関連する生活習慣病

の数が多いほど関連が強いことを意味します。

★☆☆
糖尿病、CKD、喫煙は、骨粗鬆症の危険因子です
★☆☆
COPDでは骨粗鬆症になりやすくなる可能性があります。また、骨粗鬆症のために 背骨の変形が起きていると、COPDによる呼吸機能の低下を強めてしまいます

さらに詳しく

2015年12月 更新

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