一般社団法人 日本生活習慣病予防協会 JPALD
生活習慣病とその予防
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おいしく食べる 楽しくはかる 生活習慣病講座

28.予防法

 脳卒中は、高血圧、糖尿病、高脂血症がからみ合って発症する、“生活習慣病の終着駅”といわれています。その予防法について、日本脳卒中協会の山口武典会長に聞きました。
予防のポイントを教えてください
 「日本脳卒中協会による、『脳卒中予防十か条』があります。(1)手始めに高血圧から治しましょう(2)糖尿病放っておいたら悔い残る(3)不整脈見つかり次第すぐ受診(4)予防にはタバコを止める意志を持て(5)アルコール控えめは薬過ぎれば毒(6)高すぎるコレステロールも見逃すな(7)食事の塩分・脂肪控えめに(8)体力に合った運動続けよう(9)万病の引き金になる太りすぎ(10)脳卒中起きたらすぐに病院へ。これらを実行してほしいですね」
すでに血圧が高めの場合はどうすればよいのですか
 「最近は、早い時期から薬での治療を行い、脳卒中などの心臓血管病を予防するという考え方になっています。例えば、これまでは収縮期血圧130〜139mmHgは、高めだけれど高血圧一歩手前の『正常高値血圧』と分類されていました。が、最近のアメリカ高血圧委員会の報告では『前高血圧症』という表現をして、注意を呼びかけています。実際、収縮期血圧が10〜20下がると、脳卒中が半減するということも分かっています」
不整脈がある人は?
 「心房細動という不整脈がある人は心臓内で血栓ができやすく、それがはがれて脳で詰まる心原性脳塞栓症になる率が高くなります。その予防には、ワ−ファリンという抗凝血薬の服用が勧められていて、発症を約70%も防いでいます。また、高コレステロール血症の治療薬の一つであるスタチン系の薬が、脳梗塞の予防にも効果があったという報告が相次ぎ、最近とても注目されています。気になる方は医師に相談してください」
食生活での具体的な予防法は?
 「まず高血圧予防には、塩分を1日7g以下に控えること。そして、糖尿病、高脂血症の予防では、肉やバターなどの動物性脂肪を減らし、エイコサペンタエン酸(EPA)を多く含むイワシやサバなどをとって、動脈硬化を防ぎましょう。また、野菜、きのこ類、海草類、イモ類などの食物繊維や大豆製品の植物性タンパク質は、悪玉のLDLコレステロールを減らすので、積極的にとってください」

2003年10月 公開

※記事内容、肩書、所属等は公開当時のものです。ご留意ください。

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