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2017年国民健康・栄養調査(2) 食事エネルギー量は60歳代が最多 外出しない高齢男性が低栄養に

カテゴリー: 糖尿病 肥満症/メタボリックシンドローム 国民健康・栄養調査(厚生労働省)

 食事で摂取する1日当たりのエネルギー量は男女とも60歳代がもっとも多く、高齢者では脂質摂取量の割合が低いことが明らかになった。
 引きこもりがちで外出しない高齢者は、低栄養に陥りやすいことも分かった。
 睡眠時間について、40歳代では約半数が6時間未満であることなども示された。
食事のエネルギー量 60歳代が最多 若い世代は減少
 2017年「国民健康・栄養調査」によると、食事で摂取する1日当たりのエネルギー量は男女とも60歳代がもっとも多く、男性で2,218kcal、女性で1,794kcalとなっている。20〜40歳代のカロリー摂取量は20年間で1割前後減少している。

 「日本人の食事摂取基準」(2015年版)によると、60歳代のエネルギー必要量は、身体活動レベルが普通であると男性で2,450kcal、女性で1,900kcal。
エネルギー摂取量の平均値 年齢層別
 60歳代のタンパク質・脂質・炭水化物の摂取量は、男性で80.6g/日・66.0g/日・288.1g/日、女性で69.3g/日・58.0g/日・239.4g/日。

 調査では、エネルギー摂取量に占める脂質摂取量の割合(脂肪エネルギー比率)は、年齢が高いほど低く、炭水化物摂取量の割合(炭水化物エネルギー比率)は、年齢が高いほど高い傾向があることは示された。

 タンパク質・脂肪・炭水化物のそれぞれのエネルギー比率は、60歳代では男性 14.6%・26.6%・58.8%、女性 15.6%・28.7%・55.7%となっている。20歳代では男性 14.3%・29.2%・56.5%、女性 14.8%・30.5%・54.7%。80歳以上では男性 14.6%・23.4%・62.0%、女性 15.3%・24.8%・59.9%。

 食事摂取基準によると、三大栄養素の望ましいエネルギー比率は、脂肪 20〜30%・炭水化物 50〜65%。

 タンパク質の食品群別摂取構成は、年齢が高いほど肉類からの摂取割合が低く、魚介類からの摂取割合は高い傾向にある。また、炭水化物の食品群別摂取構成は、全ての年齢階級で穀類からの摂取割合がもっとも高いが、年齢が高いほどその割合は低下する傾向がみられる。
三大栄養素の摂取エネルギー比率 年齢層
外出しない高齢男性に低栄養の傾向 「運動や社会参加が影響」
 引きこもりがちで週に1度も「外出しない」65歳以上の男性は、「外出がある」人と比較して、低栄養に陥りやすい傾向があることも分かった。

 65歳以上の高齢者で、一般的に低栄養とされるBMI(体格指数)が20以下の人は男性が12.5%、女性が19.6%。年齢階級別にみると、80歳以上では男性の17.3%、女性の20.8%が低栄養だ

 食事摂取基準ではBMIの目標を、50〜69歳では20.0〜24.9、70歳以上では21.5〜24.9としている。

 目標とするBMIの範囲内にある高齢者の割合は、男性では5割を超えているのに対し、女性では70歳以上は4割を下回っている。また、範囲内におさまらない高齢者の割合は75歳代以上で、男性 49.3%、女性 62.2%と高くなる。
目標とするBMIの範囲内にある高齢者の割合 年齢層別
 外出と低栄養の関係性をみると、「週に1度は外出する」と答えた男性の低栄養の割合は11.5%。「外出しない」と答えた男性は28.6%で、17.1ポイントの大きな差があった。女性の場合、両者のパーセンテージの差は0.9ポイントにとどまっている。

 こうした性差について厚労省は「男性では運動習慣や社会参加の機会があることが外出の有無に影響する。外出しない男性は動いていない時間が長く、それが栄養状態に関わっている可能性がある」と指摘。

 さらに「女性は男性に比べ、社会的なつながりを得やすい傾向がある。さらに家事などで体を動かすことも多く、それが良い影響をもたらすのではないか」とみている。
外出と低栄養の関係性 「週に1度は外出する」という人では低栄養の割合は低い
睡眠時間 40歳代の半数が6時間未満 40歳代の3割が「睡眠での休養が不十分」
 1日の平均睡眠時間が6時間未満の人の割合は、男性で36.1%、女性で42.1%に上る。40歳代では約半数が6時間未満であることが分かった。

 1日の平均睡眠時間が「6時間以上7時間未満」という人の割合は、男性で35.0%、女性で33.4%と、もっとも高い。「6時間未満」の割合は男性で36.1%、女性で42.1%。こうした結果に対し、40歳代男性は48.5%、40代女性は52.4%と、全年齢層でもっとも高い数値が出ている。

 20〜30歳代は仕事や子育てなどで忙しいイメージがあるが、睡眠時間が6時間未満の人は、男性では20歳代で42.1%、30歳代で43.5%。女性では20歳代で41.3%、30歳代女性で37.7%で、40〜50歳代を下回っている。
1日の平均睡眠時間 年齢層別
 「ここ1ヵ月間、あなたは睡眠で休養が十分とれていますか」という質問では、全体の20.2%が「あまりとれていない」または「まったくとれていない」と回答し、2009年以降は増加傾向にある。

 年代別では20歳代で23.2%、30歳代で27.6%、40歳代では30.9%に上り、50歳代でも28.4%となっており、40歳代では3人に1人が十分に休めていないことになる。60歳以降は定年退職してゆっくりと睡眠をとれる人が増えるのか、60歳代では15.0%、70歳代では9.9%にとどまっている。
睡眠で休養が十分にとれていない者の割合の年次比較
男性の喫煙率がはじめて3割を切る 「たばこをやめたい」人は過去最高
 2017年の時点で習慣的に喫煙している人の割合は、前年比0.6ポイント減の17.7%だった。男女別の喫煙率は、男性が29.4%、女性が7.2%で、男性の数値がはじめて30%を切った。

 習慣的に喫煙している人の割合は、年齢を重ねるごとに減っていく。男性では30歳代が最多の39.7%。以下は40歳代(39.6%)、50歳代(33.4%)、60歳代(30.6%)、70歳代(16.2%)と続く。女性では、40歳代(12.3%)が最多。50歳代(9.8%)、「30〜39歳」(8.5%)、60歳代(7.3%)、70歳代(2.9%)という結果になった。

 喫煙者の中で「たばこをやめたい」と考えている人の割合は、前年比1.2ポイント増の28.9%。男性では26.1%、女性では39.0%が禁煙の意向をもっていた。禁煙したいという人はを男女年代別にみると、男性では20歳代(30.4%)、70歳代(28.3%)、女性では70歳代(58.1%)、50歳代(47.1%)でとくにに多い。

 たばこを吸っていない人が受動喫煙する機会が多い場所は、「飲食店」が42.4%でトップ。「遊技場」(37.3%)、「路上」(31.7%)、「職場」(30.1%)も多かった。
「たばこをやめたい」と考えている人の割合の年次推移
平成29年「国民健康・栄養調査」の結果(厚生労働省 2018年9月11日)
 調査は2017年11月に実施。対象となったのは2017年国民生活基礎調査から層化無作為抽出した300単位区内の全世帯・世帯員。調査実施世帯数は3,076世帯で、身体状況調査の集計数は6,007人、生活習慣調査の集計数は6,598人。

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