2014年11月21日
乳がんリスクが肥満で2.25倍に上昇 国立がん研究センターが発表
カテゴリー: 肥満症/メタボリックシンドローム がん メタボリックシンドローム
体格指数(BMI)の高い女性では乳がんを発症するリスクが上昇することが、日本人女性を対象とした国立がん研究センターの大規模調査で分かった。
肥満が乳がんのリスクを高める 閉経前後の女性で確認
今回の研究では、国内の18万3,940人の女性(調査開始時にがん既往歴なし)のデータを解析し、肥満指数(BMI)と乳がんとの関連を閉経状況別に推定した。
平均約12年の追跡期間中に乳がんになった1,783人(閉経前301人、閉経後1,482人)について、BMI値によって7つのグループに分類。年齢や喫煙、出産回数などによる影響を除いた上で、BMI23以上25未満を基準値の1.0として、BMIによる乳がんリスクを比べた。
その結果、閉経前後ともにBMIが大きくなると乳がんリスクが高くなり、閉経前ではBMI最大群(30以上)でのリスクは、基準値(23以上25未満)の2.25倍に上昇した。
一方、閉経後の女性では、乳がんの発症リスクはBMIが1上がるごとに5%上昇する直線的な関連性がみられ、やせているほどリスクは低かった。これに対して、閉経前では、やせていても、乳がんのリスクは基準値と同程度だった。
(TERA)