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ピーナッツを食べると脳卒中リスクが低下 不飽和脂肪酸や食物繊維などが豊富 日本人7万人超を調査

キーワード: 生活習慣 食生活 脳梗塞/脳出血

 

 ピーナッツを食べている人は、脳卒中、とくに脳梗塞の発症リスクが低いことが、日本人7万4,793人を対象とした調査で明らかになった。
 ピーナッツに含まれる不飽和脂肪酸、ミネラル、ビタミン、食物繊維などの栄養素は、血圧値の低下や血中の脂質異常の改善、脳卒中の発症リスク低下と関連しているという報告もある。
ピーナッツを食べると循環器疾患の予防に有利?
 ピーナッツは、不飽和脂肪酸、ミネラル、ビタミン、食物繊維などを多く含んでいる。欧米での研究では、ピーナッツの摂取が循環器疾患の予防に有効であることが報告されている。

 しかし、日本人のピーナッツの摂取量は欧米に比べて少なく、これまで循環器疾患との関連については報告がなかった。

 「JPHC研究」は日本人を対象に、さまざまな生活習慣と、がん・2型糖尿病・脳卒中・心筋梗塞などとの関係を明らかにする目的で実施されている多目的コホート研究。

 大阪大学や国立がん研究センターなどの研究グループは、1995年と1998年に、岩手、秋田、長野、沖縄、茨城、新潟、高知、長崎の9保健所に在住していた45〜74歳の男女7万4,793人を対象に、ピーナッツの摂取量と脳卒中や虚血性心疾患の発症リスクとの関連を調査した。

 14.8年(中央値)の追跡期間に、3,599人が脳卒中を、849人が虚血性心疾患を発症した。
ピーナッツを食べている人は脳卒中のリスクが低下
 解析した結果、ピーナッツ摂取量がもっとも多いグループは、もっとも少ないグループに比べて、脳卒中・脳梗塞・循環器疾患の発症リスクが低いことが明らかになった。

 ピーナッツの摂取量が多いと、脳卒中、とくに脳梗塞の発症リスクが低下した。もっとも多いグループでは、脳卒中は16%、脳梗塞は20%、循環器疾患は13%、それぞれ発症リスクが低下していた。一方で、脳出血と虚血性心疾患との関連はみられなかった。男女別に分けた解析でも、結果に大きな違いはなかった。

 このように、ピーナッツ摂取量が日本人の循環器疾患・脳卒中(とくに脳梗塞)の発症リスク低下と関連することが示された。米国でもほぼ同様の結果を示した研究が発表されている。

関連情報
ひと握り分を週に数回食べると健康的
 ただし、ピーナッツの栄養成分をみると、脂質が多いので、たくさん食べるとかなり高カロリーになる。やはり食べ過ぎには注意したい。

 ピーナッツに限らず、クルミ、カシューナッツ、アーモンド、ヘーゼルナッツなどのナッツ類を食べる食事スタイルは健康的とする研究は、世界中で発表されている。

 米国心臓学会(AHA)は、塩を加えず、油で調理していないナッツ類を、週に約120g食べることを勧めている。1食分のナッツは30〜40gほど。ほんのひと握り分に相当する。
ピーナッツと健康の関連についてさらに研究が必要
 ピーナッツに含まれる不飽和脂肪酸、ミネラル、ビタミン、食物繊維などの栄養素は、血圧値の低下や血中の脂質異常の改善、脳卒中の発症リスク低下と関連していると報告されている。そのため今回の研究では、ピーナッツ摂取が多いと、脳卒中の発症リスクが低下したと考えられる。

 「欧米の先行研究では、虚血性心疾患の発症リスク低下との関連が報告されていますが、本研究では関連がみられませんでした。その理由として、欧米と比べて、ピーナッツの摂取量が少ないことや、虚血性心疾患の発症者が少ないことが考えられます」と、研究グループは述べている。

 「ピーナッツ摂取量と循環器疾患の発症リスクとの関連について、アジアからの報告は本研究が初めてであり、日本を含めたアジアにおけるピーナッツ摂取の健康影響については、さらなる研究の蓄積が必要です」としている。

多目的コホート研究(JPHC Study) 国立がん研究センター 社会と健康研究センター 予防研究グループ
Peanut Consumption and Risk of Stroke and Ischemic Heart Disease in Japanese Men and Women: The JPHC Study(Stroke 2021年9月9日)
[mhlab]

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