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「一無、二少、三多」はメタボを効果的に減らす

キーワード: 二少(少食・少酒) 「無煙」喫煙は万病の元 三多(多動・多休・多接)

 現代の日本人の健康の秘訣として最適なのは「一無(無煙)、二少(少食・少酒)、三多(多動・多休・多接)」という研究成果が発表された。「一無、二少、三多」の実践数が増えるとメタボの発症は少なくなる。

 研究では、和田高士・東京慈恵会医科大学総合健診・予防医学センター教授が、日本人9554名を対象に7年間追跡し調査した。その結果、男女ともメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の発病が少ないのは「一無、二少、三多」であることがあきらかになった。この研究は今年5月、日本内科学会の英文誌「INTERNAL MEDICINE」に発表された。
もっとも効果的だった健康習慣「一無、二少、三多」
 これまで国内で広く紹介されてきた「7つの健康習慣」は、レスター ブレスロー・米カリフォルニア大学教授が1965年に発表し提唱したもの。7種類の健康習慣を数多く実践している人ほど死亡率が低いとしている。

 厚労省がまとめた厚生白書(平成9年版)などでも取り上げられた。生活習慣病の発症や進展抑制にさまざまな要因が影響しており、要因は大きく(1)加齢など遺伝要因、(2)ストレスなどの環境要因、(3)食習慣や運動習慣といった生活習慣要因の3つに分けられるとしている。その後、森本兼曩・大阪大学大学院教授が日本人を対象に、ストレスを加えた新たな「8つの健康習慣」を提唱した。

 一方、「一無、二少、三多」は池田義雄・日本生活習慣病予防協会理事長が20年以上前から提唱してきた。「一無」では禁煙、「二少」では食事量や飲酒を少なめの腹8分にし、「三多」では激しい運動でなくてもウォーキングや軽い筋トレなどで身体をできるだけ動かし(多動)、休養をとり、個人差があるにしても睡眠を十分にとり(多休)、多くの人や物と接し生活を創造的にする(多接)ことを勧めている。

一無、二少、三多

ブレスローの7つの健康習慣
  • 喫煙をしない
  • 飲酒は一度に4杯以下
  • 激しいスポーツや水泳、長距離歩行などを頻繁にする
  • 男性は標準体重のプラス20%未満から5%不足までの範囲、女性はプラス10%未満
  • 7〜8時間の睡眠をとる
  • ほとんど毎日朝食を摂る
  • 間食は一度かまったくとらない
 研究では、主に健康診断を行なう施設で2000年から07年まで男性6765人、女性2789人を対象に、健康習慣計21項目について調査。健康習慣の実行数によって、「少実践(poor)」「中実践(moderate)」「多実践(favorable)」に分け、診断基準によりメタボリックシンドロームの発症率を調べた。

 ブレスロー氏、森本氏の健康習慣と、池田氏の「一無、二少、三多」がメタボの予防にどの程度の効果があるか検証したところ、女性ではいずれも多く実践している群ほどメタボの頻度が減少する傾向がみられたが、少実践群と多実践群での差がもっとも大きかったのは「一無、二少、三多」だった。

 また、男性ではブレスロー、森本両氏の健康習慣で、中実践群より多実践群のほうがメタボの頻度が高くなり、両氏の健康習慣をより多く実践してもメタボの抑制効果はなく、むしろ増加するという意外な結果になった。これに対し、「一無、二少、三多」だけが実践数に比例してメタボが減少し、少実践と多実践では大きな差が出た。

 和田教授は「40年前に米国人を対象に考えられた健康習慣では、実践すればするほどメタボリックシンドロームの頻度が減少する結果にはならず、日本人には効果がなかった」と指摘。その上で、「一無、二少、三多」について、「現代の日本人にとって、実践しやすいやり方で効果を得られる健康習慣であることを明確に提示できたのではないか」と話している。

Internal Medicine 48: 647-655, 2009

関連情報
一無、二少、三多(日本生活習慣病予防協会)

(Terahata)

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